「毎日歯を磨いているのになぜ虫歯になるの?」
このようなご質問を患者さまより頂くことがあります。ただ歯磨きをしているだけでは、虫歯リスクは減少することはなく、適切なブラッシング方法、虫歯にならない生活習慣などを身に付けることで、虫歯予防を行うことができます。そこで今回は、虫歯にならない適切なブラッシング方法を得る方法や、虫歯にならない生活習慣をご紹介しましょう。
▼どうして毎日磨いているのに虫歯になるの?
人間のお口の中は一人一人異なり、歯並びが悪いと歯と歯の隙間など、歯ブラシの毛先が行き届かずに、磨き残しが生じるリスクも高まります。自身の歯列に沿ったブラッシング方法を行わなければ、毎日歯磨きを行っていても、虫歯を予防することはできません。
▼虫歯になる三つの要素
虫歯は1つの原因で生じるのではなく多因子疾患に分類され、口腔清掃状態、虫歯菌であるミュータンス菌の数、歯の質や糖分の摂取、唾液の分泌量など様々な要因が合わさり虫歯が生じます。
中でも「虫歯菌であるミュータンス菌の数」、「食生活習慣」、「歯の質」これら三つの要素が、重なる機会が多ければ多いほどに、虫歯リスクは高まるため、例え毎日歯を磨いても虫歯になる可能性は否定できません。
▼虫歯にならないためには?
虫歯を予防するためには、前述でご紹介した3つの要素が重なり合う機会を減らすために、それぞれの状況を改善する必要性があります。
【虫歯菌であるミュータンス菌の数】
唾液検査をすることで、虫歯菌の数や種類、唾液の品質を調べ、なぜ虫歯になりやすいのか、自身の状態を把握する必要があります。
【食生活習慣】
虫歯菌は食品に含まれる糖分をエネルギーにして、活動を行うために、糖分の多い食品をなるべく避けましょう。また、ダラダラと食事をしてしまう場合には、通常アルカリ性であったお口の中が、酸性になりがちなために、虫歯になりやすく、食事の回数や時間を定めることが大切です。
【歯の質】
歯の質を強くするために、歯科医院にて虫歯予防となるフッ素塗布やシーラント処置を行い、歯の質を高め、更に毎日のセルフケアを行うことが大切です。
▼定期健診
毎日歯磨きをしているにもかかわらず、虫歯になってしまう場合には、定期的に歯科医院で行うプロフェッショナルケア(スケーリングや歯面清掃)や、自分のお口の環境を考慮した歯ブラシ指導を受けることをおススメ致します。